半田の醸造業の歴史を造った半田運河
半田市のある知多半島は、江戸時代から酒や酢の醸造業が盛んでした。今や酢のメーカーとして全国に知られるミツカンは、半田市で創業され今でも本社を置いています。その半田の醸造業の発展を支えたのが半田運河です。知多半島で生産された酒や酢、ほかに木綿などがこの運河を通って、海路で江戸や大阪に運ばれました。現在でも半田運河沿いに醸造業の黒塀の蔵が建ち並び、今でも現役で活躍している建物もあります。
2015年にはこの運河沿いに、酢の体験型博物館のミツカンミュージアムがオープンし、半田市の代表的な観光名所の1つとして注目を集めています。江戸時代の歴史ある景観が残るこの場所は、国土交通省の平成29年度都市景観大賞にも選ばれました。
半田運河周辺の見どころをご紹介
1.中心部
半田運河の中心部です。
黒壁の蔵に映える白い三本線の下に丸印は、現在でも株式会社ミツカンのロゴとして使用されているマークです。真ん中の黒壁の蔵の左隣にミツカンミュージアムがあります。
あまり知られていませんが、ここ半田運河沿いは世界的に有名な映画監督黒澤明氏のデビュー作、映画「姿三四郎」のロケ地にもなった場所です。
2.ミツカンミュージアム
こちらは2015年にオープンした、日本最大の酢に関する総合博物館ミツカンミュージアム。見学には通常事前予約が必要ですが、年に数回、予約不要の一般公開日が設けられています。
オープン以来、半田市内の小学生はだれもが一度は社会見学に訪れるそうです。

3.旧中埜半六邸
ミツカンミュージアムから北の方角に行くと、明治時代に建てられた「旧中埜半六邸」があります。江戸後期から明治初期にかけて、海運業や醸造業などで財を成した地元の名家の邸宅です。母屋は現在、お豆腐料理が楽しめるレストランになっています。入場料無料で庭園鑑賞することができます。
4.「國盛 酒の文化館」
そして、半六邸のすぐ北隣にあるのが、銘酒「國盛」で知られる中埜酒造が運営する「國盛 酒の文化館」があります。
江戸時代からの酒造りの歴史に関する展示と利き酒コーナーが人気です。「國盛」の看板が目を引きます。
四季を通じてイベントが目白押し
歴史を少し振り返ったところで、現代に戻りましょう。
半田運河の南端にある蔵のまち広場です。ベンチの点在する広い芝生の広場で、週末にはマルシェや朝市が開かれ、キッチンカーや屋台が並び、外でランチなどを楽しむ人でにぎわいます。イベントのない日も、散歩をする人や子どもが走り回って遊ぶ姿がよく見られます。
春に半田市内の各地で開催される山車祭りには、ここ半田運河周辺にも山車がお目見えします。本年度は残念ながら中止となってしまいましたが、例年4月から5月にかけて、運河のほとりに鯉のぼりが掲げられ、海風の中を泳ぐ風景が見られます。
また、夏の夜には運河沿いに光のアートが飾られ、人々が光の玉を運河に投げ入れて、水面に光が点々と広がっていく幻想的な風景が楽しめるキャナルナイトが開催されます。
現在は臨時休業中であったり、見学には事前予約が必要な施設もありますが、歴史を色濃く残す街並みを散策するだけでも十分に見ごたえがあります。運河沿いには遊歩道が整備されているので、小さなお子さん連れでも安心ですよ。
※新型コロナウイルス感染症の対応や緊急事態宣言に伴い、施設が閉鎖や一部使用できない可能性があります。
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